2004年9月のある日、僕は編集プロダクションの天才工場にインターンを始めた。まるで不思議の国のアリスが兎を追いかけて穴に落ちるように、僕は出版業界に迷い込んだ。初めて見る世界に戸惑いながら、ひとつの考えが心の中で静かに芽生えた。―大学生でも本がだせるのではないか。やがて「王さまの耳はロバの耳」と叫んだ男のように、僕はそれを誰かに向かって叫びたくなった。
2004年10月のある日、「新メディア宣言」というものを書いた。これから大学生が本を続々と出していくという意思表明だった。キビ団子がわりに「新メディア宣言」をぶらさげて歩いていると桃太郎のストーリーのように仲間が集まってきた。いつの間にか僕のまわりでは「本を出そう」という声が渦巻き、勢力を拡大しながら、うねっていた。
2004年12月の今日、僕はこの文章を書いている。考えてみれば僕がまだ出版業界に興味を持ってからまだ約100日しか経っていない。不思議だ、なぜこんなに急いでいるのか自分でも分からない。まるで12時をおそれるシンデレラのように狂ったように踊り、走っている。
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